『コンピュータの歴史1』 汎用機時代から分散化そしてクラウドへ
コンピュータの時代は1960年代に汎用機と共に始まった。それはIBMの時代でもあった。それから1990年代の後半からWindowsの登場でクライアントとサーバによる分散化の時代になる。それはマイクロソフトの時代とも言える。それは分散化とインターネットの始まりでもあった。しかし、マイクロソフトを越えてインターネットという存在は何時の間にかネットワークの標準となり、マイクロソフトの繁栄の一方でLinux等のオープンソースやネットワークサーバが時代を席巻する。またコンピュータハードとソフトは小型化と高性能化と価格の下落で目覚ましい進歩を遂げて、さらには仮想化により変質し変貌した。ネットワークの高速化はもはや一台のパソコンやサーバという存在自体の境界線を取り払い、その中で従来のネットワークサーバやASPというものから「クラウド」という存在が見えて来た。それを世に知らしめたのがGmailで知られるGoogleだ。
『コンピュータの歴史2』 汎用機時代の再来?
我々はもはやネットワークサーバに接続するのではなくて、高度に進化した設備を有するクラウドに接続するのである。それはコンピュータの黎明期に汎用機を使っていた頃のコンピュータの使い方に似ているようにも見える。分散化の時代から統合の時代に動き始めたと言えるのではないか?それが時代を象徴するのが「クラウド」ではないのか?この日本においては3.11以降明確になって来たのではないか?
現在の世界的な現象として様々な企業や団体がハードウェアへの投資を一斉にストップしてクラウドへの投資へ向かっている現況から1943年という世界初のコンピュータであるENIACが登場する3年も前にアメリカIBMの初代社長であるトーマス・J・ワトソンから発せられた"I think there is a world market for about five computer."(コンピュータの世界市場規模は5台程度だ)という予言がコンピュータの集中化へ向かうこれからの世界を見透かしていた内容があったとして見直されつつあるらしい。
『クラウドの意味』 モバイルという形で個人から時代を変える力
それは一つの企業や社会におけるコンピュータの使い方だけの問題ではなくて、個人におけるコンピュータと人とのあり方を変化させようとしているところが面白い。インターネットが我々の生活を大きく変えて来たように、今度はそのインターネットというネットワークの上に「クラウド」が現れ、その「クラウド」が我々にモバイルという形で大きなインパクトを与えて行く点が注目される。現在の色々なワクを越えたところにクラウドは存在している事はiPhoneやiPadを使っている方は直接感じているのではないか?これはまたコンピュータとネットワークが我々にとってのより確かで身近で頼れる存在となる為に必然的な過程とも言えるのだ。
『クラウドと医療情報システム』 クラウドオルカとオープンドルフィンクラウドに注目!
これをレセコンや電子カルテなどの医療情報システムに当てはめれば「クラウドORCA」や「OpenDolphinクラウド」は日医IT宣言から始まったオルカプロジェクトが進めていたネットワーク化やデータベース化の次の目標として、このようなクラウド化というのは当然の方向と言える。オープンソースという事だけでは時代は動かない。オープンソースでネットワーク端末でデータベースを搭載してクラウドに接続する事が時代の流れに乗る為には必要だ。電子カルテがiPhoneやiPadで動かせるのは当然なのだ。
『クラウドORCA』 想像も出来ない未来が待っている!
クラウドとは単なるASPなどではない。仮想化の技術で構築されたインターネットと同一レベルの設備である。現在は「クラウドORCA」はサイバーリンクス社がその設備をデータセンターで運営しているが将来は大変な存在になるのではないかと考える。それは想像を越えたものになるに違いない。